トクリュウの強盗事件は今どうなった?2025年の被害と2026年の動向、住宅・個人情報の防犯対策

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2026年10月、個人情報の流出をめぐる注意喚起が相次いでいます。個人情報保護委員会は10月7日に大規模な漏えい事案への対応を呼びかけ、IPAも10月9日に不正アクセスによる漏えいを受けた注意喚起を公表しました。

こうしたニュースを見ていると、少し前に相次いで報じられた、いわゆる「闇バイト」などを通じた住宅強盗事件を思い出す人もいるのではないでしょうか。

「あの事件は最近あまり聞かないけれど、実際に被害は減ったのだろうか?」

警察庁の統計を見ると、意外な事実が分かります。2025年の住宅を対象とする侵入強盗は146件で、前年より13.2%増えていました。一方、住宅以外も含む侵入強盗全体は減少しています。数字の対象を分けて見ないと、現状を誤解しかねません。

この記事では、2025年の確定統計と2026年に公表された警察庁の情報をもとに、トクリュウの現状と、ネット・住宅それぞれの防犯対策を整理します。

トクリュウによる住宅強盗は最近どうなった?

まず住宅強盗全体の数字を確認する

警察庁「住まいる防犯110番」によると、2025年の侵入強盗の認知件数は全国で349件。前年比2.2%の減少でした。

しかし、住宅を対象とした侵入強盗に限ると146件で前年比13.2%増となっています。2024年の件数は129件で、住宅強盗については2025年の方が多かったことになります。

また、2025年の住宅対象侵入窃盗は1万7,152件で、前年比7.2%増でした。侵入強盗と侵入窃盗は異なる犯罪です。強盗は暴行・脅迫を伴うもので、窃盗の数字と合算して考えることはできません。

ここで注意したいのは、これらの統計が「トクリュウだけによる犯行件数」を示すものではないことです。通常の住宅侵入犯罪も含まれるため、「トクリュウの住宅強盗が13.2%増えた」と断定することはできません。

出典:警察庁「住まいる防犯110番」

2026年に入ってトクリュウは活動をやめたのか

警察庁は2026年4月の記者会見で、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が特殊詐欺をはじめ、強盗や窃盗など、さまざまな犯罪に関与していると説明しています。

また2026年4月、警察はトクリュウ対策の「匿流ターゲット取締りチーム(T3)」を200人規模に倍増しました。これは、問題が過去のものになったわけではないことを示す動きです。

2026年1~8月の犯罪統計も警察庁が公開しています。ただし、この月次統計と2025年の年間確定値をそのまま並べて増減を論じることはできません。2026年通年の動向を判断するには、期間と犯罪区分をそろえた比較が必要です。

出典:国家公安委員会委員長記者会見要旨(2026年4月2日)、警察庁「犯罪統計」

そもそもトクリュウとは?

「トクリュウ」は「匿名・流動型犯罪グループ」の略称です。匿名性の高い通信手段などを使い、犯罪の実行役を入れ替えながら活動する犯罪グループを指します。

ニュースで「闇バイト」と呼ばれる募集は、こうした犯罪に実行役を集める手段の一つです。ただし、闇バイトによる事件すべてが同一の組織によるものとは限らず、住宅強盗すべてをトクリュウと結びつけることもできません。

警察庁が2025年の組織犯罪情勢について説明した2026年4月の会見では、トクリュウの関与する犯罪として特殊詐欺、強盗、窃盗などが挙げられました。犯罪の話題がネット上の詐欺に移ったように感じても、実際には複数の手口が並行して問題になっています。

出典:国家公安委員会委員長記者会見要旨(2026年4月2日)

情報流出と住宅強盗はつながっているのか

個人情報が漏れたからといって、その人が住宅強盗の標的になると決まるわけではありません。現時点で、最近の大規模な情報漏えいが住宅強盗を直接増やしたと裏付ける資料も確認できません。

一方で、氏名・住所・電話番号などが悪用されれば、なりすましや不審な連絡などの二次被害につながるおそれがあります。デジタル庁も2026年10月6日の会見で、相次ぐ情報漏えいを受け、企業や個人に基本的な安全対策の徹底を求めました。

住宅犯罪の防犯でも、電話で在宅状況・家族構成・資産状況を尋ねられても答えないことや、業者を装う訪問者を慎重に確認することを警察庁は呼びかけています。

つまり大切なのは、「ネットで盗まれた情報がそのまま住宅強盗に使われる」と決めつけることではなく、個人情報を必要以上に渡さず、家の中へ入らせない対策も取ることです。

出典:デジタル庁「古川大臣記者会見(令和8年10月6日)」、警察庁「住まいる防犯110番」

まず何をすればいい?ネット上の個人情報を守る対策

パスワードの使い回しをやめ、二要素認証を有効にする

メール、通販、金融サービスなどで同じパスワードを使い回していると、一つのサービスから漏れた認証情報が別のサービスへの不正ログインに使われるおそれがあります。

サービスごとに異なる長いパスワードを設定し、利用できる場合は多要素認証やパスキーを有効にします。とくにメールアカウントは、ほかのサービスのパスワード再設定にも利用されるため優先して見直したいところです。

情報流出の通知が届いたときは、公式経路で確認する

「情報が流出した」というメールやSMSを受け取っても、文面のリンクをすぐに開くのは避け、企業の公式サイトや公式アプリから事実関係を確認します。対象サービスの案内に従ってパスワード変更やカード会社への相談などを行いましょう。

セキュリティソフトやVPNは用途によって役立ちますが、すでに漏れた住所や氏名を自動的に消してくれるわけではありません。サービスを利用する場合は、何を防げるのかを確認することが重要です。

出典:IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」、国家サイバー統括室、個人情報保護委員会(2026年10月7日)

住宅強盗に備えるには?家でできる対策

警察庁は住宅侵入犯罪について、無施錠やガラス破りへの対策を呼びかけています。特別な設備より先に、日常的な対策の見直しが重要です。

玄関・窓の施錠と侵入しやすい場所の点検

在宅中も戸締まりを徹底し、窓には補助錠や防犯性能の高い建物部品を検討します。周囲から死角になる窓、足場になりそうな物、暗い出入口も点検しましょう。センサーライトや植栽の手入れも侵入しにくい環境づくりの一環です。

電話・訪問で家族や資産の情報を話さない

知らない相手に家族構成、在宅時間、現金の保管状況などを伝えないことも防犯対策です。訪問者はドアを開ける前にインターホンなどで確認し、不審な状況なら無理に対応しないでください。危険を感じた場合は110番通報が優先です。

出典:警察庁「住まいる防犯110番:侵入手口」、警察庁「住まいる防犯110番:防犯行動」

ホームセキュリティは導入した方がいい?

施錠・補助錠・防犯フィルム・照明などは、自分で検討できる基本的な対策です。そのうえで、留守が多い家庭、高齢者だけで暮らす家庭、侵入や不審者への不安が強い家庭では、警備会社のホームセキュリティを追加の選択肢として考えられます。

ただし、ホームセキュリティを契約すれば侵入犯罪を完全に防げるわけではありません。月額料金や初期費用、機器の設置条件、警備員の駆けつけ範囲、サービス対象の時間帯などは会社や契約内容で異なります。

ALSOKやセコムなどを比較する際は、まず各社の公式資料で費用とサービス内容を確認すると判断しやすくなります。

ネット上の情報対策も同様に、広告案件があるから導入するのではなく、パスワード管理や多要素認証などの無料でできる対策を先に進めるのが基本です。

住宅強盗のニュースが減ったように感じても、対策は続けたい

2025年の住宅対象侵入強盗は146件で、前年より増えていました。一方、侵入強盗全体は減少しており、犯罪の種類や対象を分けることが大切です。また、これらの数字をトクリュウによる事件だけの増減と読み替えることはできません。

2026年に入っても警察庁はトクリュウの取り締まり体制を強化しています。ネット上の情報流出と住宅への侵入は異なるリスクですが、どちらも日常の対策で減らせる危険があります。まずはアカウントの保護と家の戸締まり・訪問対応を見直し、必要に応じて追加のサービスを検討するのが現実的です。

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